today's piece



#401, 24th Jun 2008

Beautiful in Beaufort-Wes / Gert Vlok Nel (2007,SOUTH AFRICA)




ある時、ネットラジオから流れてきた曲。ささくれだっていて、何かしら暖かで、虜になった。Gert Vlok Nelは南アフリカ出身、 オランダ在住?の詩人/歌手。Beaufort-Wesと云う町の黒人、白人混在の貧しいコミュニティ出身だそうである。お父さんは鉄道員だったとか(ジャケット右のおじいさんかな)。

久しぶりに出会ってしまった、素晴らしい一曲。アフリカーンス語で唄っています。





#400, 17th Jun 2008

フランクリン再訪 / LONESOME STRINGS (2000,JPN)




"Something else by the kinks"はとても好きなアルバムです。 昔、キンクスによる「何か」って何?と真剣に考えたこともありました(苦笑)。

さて、400曲目は最愛なるロンサム・ストリングスの1st.アルバムから「フランクリン再訪」です。もやいだ霧の中から四人のメンバーの弦、一音一音がくっきりとそして、ゆったりと現れてくるような一曲。

"between the lines" music.

行間に溢れる「何か」、言葉にならない「何か」をオンガクを通して再訪するのです。「何か」の答えが簡単に見つかってはつまらないのです。だから、再訪するのであります。

バラッド=ロード・フランクリンなのか、、、どうなのでしょう、、、
想像逞しく聴くのみです。

"new high lonesome sound" revisited.




#399, 29th May 2008

I think it's going to rain today / UB40 (1980,UK)




南部九州と四国が梅雨入りだそうです、北部九州ももうすぐ梅雨入りでしょう。湿気たっぷりの蒸し暑い梅雨時は苦手な季節です。

さて、雨で思い出したのがUB40の1st LP"Signing Off"です。ランディ・ニューマンの「悲しい雨が」を収録したアルバム。灰と霧でもやいだような英国工業都市的なレゲ・アレンジのカバー。決して陽気に歌われるわけでもなく、陰鬱とした感じなのですが、とても好きな歌です。UB40のメンバーは父親の聴いていたランディ・ニューマンに影響されてカバーしたとか。 勿論、ランディ・ニューマンのそれも大好きだし、ニーナ・シモン他のカバーもありますが、ほぼリアルタイムだったのはUB40だったわけで、より印象深いです。レゲ好きになったのは、Lullaby for Francies / IAN DURYであり、Reality Poem / LKJであり、カセットマガジンTRA収録のRude Flowerであり、UB40でもあったのかなぁなんて当時を思い出したりです。

http://www.youtube.com/watch?v=1wZdSYPi9qI

"I think It's Going To Rain Today" Lyrics

Broken windows and empty hallways
A pale dead moon in the sky streaked with gray
Human kindness is overflowing
And I think it's going to rain today

Scarecrows dressed in the latest styles
With frozen smiles to chase love away
Human kindness is overflowing
And I think it's going to rain today

Lonely, lonely
Tin can at my feet
Think I'll kick it down the street
That's the way to treat a friend

Bright before me the signs implore me
To help the needy and show them the way
Human kindness is overflowing
And I think it's going to rain today




#398, 21th May 2008

NEW YORK CITY / TABOU COMBO (1974,HAITI)




二ヶ月ほど前に聴いた某ウェブラジオ番組最後にかかった曲。そのギターの音色が独特で切なくて、良い曲だなぁと思っていた次第です。この曲収録の盤はネットで検索しても廃盤のようで、あってもそれなりの値がついていて二の足踏んでいたところに、帰宅途中の博多駅土産物売り場の一角で中古レコード市があっていたので覗いてみたところ、ありました!格安でタブー・コンボ。このライヴアルバムを聴いていて思うことは、単なるダンス音楽ではないこと。クリオール語で歌われてるようで、その内容を聞き取ることはできませんが、何かを訴えているような一本筋の通ったところを感じます。デュバリエ独裁政権以降、政情不安定なハイチからマイアミ、ニュー・ヨークへ逃れる国民も多かったそうですから、そういうことも背景にあるのかもしれません。それにしても、この「ニュー・ヨーク・シティ」は何度聴いてもいい曲だなぁ。ダンスしていて切なくて、、、

某ウェブラジオ番組のDJ チャーリー・ギレットのこの曲についてのコメントは以下です。
When I found a Decca 45 by a group called the Tabou Combo in a second hand record shop in 1975, I bought it with no idea what it might sound like. 'New York City' was a live recording, divided into 'Part 1' and 'Part 2', and featured one of the strangest guitar sounds I'd ever heard. Tracking down the album 8th Sacrement, I saw that the group was said to come from Petionville; but where was that? Playing 'New York City' in its entirety on the radio, I asked if anybody knew and was informed that the town is just outside Port-au-Prince in Haiti. Recording for Mini Records in New York ever since those early days, the Tabou Combo is still going strong, having remained Haiti's most famous group for almost forty years.




#397, 1st May 2008

SOUTH OF THE BORDER / PEPE JARAMILLO with his Latin American Rhythm (1958?,MEXICO)




「国境の南」とはアメリカから見た国境の南、つまりはリオ・デ・グランデ以南のメキシコを指すそうです。元々はウェスタン調の曲だそうですが、メキシコ出身のピアニスト、ペペ・ハラミジョはボレロのリズムに乗せて切なくゆったりと演奏しています。ムード音楽ということになるのでしょうが、深夜ひとり、しみじみ聴き入ってしまいます。シングル盤のジャケット・イラストも好みです。
曲名に纏わる話ですが、渋谷「国境の南」には一昨年夏に一度だけ行ったことがあります。ご主人がたまたま同郷の方でしたので、少しの時間でしたが会話が弾んだことを覚えています。
蛇足ながら、「国境の南」は"DOWN MEXICO WAY"というサブタイトルを持った歌だそうでして、ブリンズリー・シュウォーツの"DOWN IN MEXICO"と被ってしまうのはわたしだけでしょうか(笑)。




#396, 17th Apr 2008

I LEFT HER STANDING THERE / DEZURIK SISTERS (1939,USA)




世界の様々な音楽を奇天烈にリリースしている独TRIKONTから、戦前の女性ヴォーカルばかりを集めたカントリー音楽集より。デズリック・シスターズのかわいいかわいいヨーデルに惚れ惚れです。試聴はこちら。3曲目です。




#395, 31th Mar 2008

THE PEANUT VENDOR / GEORGE BROWNE (a.k.a. YOUNG TIGER) with Mike McKenzie's All Stars (1954?,TRINIDAD / UK)




昨年逝去した大好きなカリプソ歌手ヤング・タイガーことジョージ・ブラウンのシングル盤から「南京豆売り」です。若々しくも飄々とした朴訥な歌のカリプソにイチコロでした。最高です!!他には、Matilda,Matilda / Trinidad / Calypso Boogieを収録。調べたところ、1954年にSP盤でリリースされていたようです。
さて、このシングル盤、某レコード店 店主さんがシンガポールにクロンチョンのレコード盤を買い付けに行った際、行きつけの骨董品店で見つけたそうであります。どうも英国人が置いて行ったそうだとか。以前、e-bayに出品されていたのを見た事があるのですが、かなりよいお値段でした。恐る恐る店内にディスプレイしてあったこのシングル盤を伺うと意外やお手頃価格。即入手となった次第です。久しぶりにシングル盤をぐぐっと引き寄せたって感じでした。いやはや、恐るべしシンガポール。




#394, 9th Mar 2008

LET IT BLEED / CAETANO VELOSO (1974,BRAZIL)




札幌の某バーに行った際、かけてもらった曲。洒落たアレンジのストーンズのカバー。ブリンズリー・シュウォーツ、 フランコ&TP OK JAZZ、エリック・ドナルドソン、キンクスとか流れた後、ぽろっと流れ出した。 ワオ!って思った瞬間、見合わせたマスターの笑顔が思い出される。きっと、この曲を聴くたびにサッポロの夜を思い出すんだろうな。 カエターノ詣も始まりそうです。




#393, 1st Mar 2008

FAITHFULNESS / HUONG THANH & NGUYEN LE (2007,VIETNAM / FRANCE)




フン・タンの新作"fragile beauty"が素晴しいです。多くの人の耳に届けばよいなと思います。「おかあさんといっしょ」他でお馴染みの宮崎美恵子さんの琴がフィーチャーされた3曲目"Faithfulness"はフン・タンのメリスマと相まって見まがうばかりの美しさ。ワールド・ミュージック・タイムでも選曲されていました。

試聴は、amazon.co.jp - "FRAGILE BEAUTY"




#392, 21th Feb 2008

SOMETHING NEW IN AFRICA / SOLVEN WHISTLERS (1958,SOUTH AFRICA)




南アのクウェラ"KWELA"音楽です。クウェラ音楽ではペニーホイッスルという安っぽい鉄笛がよく使われているのですが、この曲ではクラリネットが代役を果たしています。アパルトヘイト政策下の厳しい現実の中で、このような明るく楽しい音楽が演奏されていた事を想像すると、ひと時ではありますが、なんだか救われます。"SOMETHING NEW IN AFRICA"のタイトルも新しい息吹を感じさせますね。カリプソ、スカ、レゲェがお好きな方にも反応していただけること請け合い!試聴はこちらから、10曲目です。

この編集盤「南アフリカ音楽の歴史"THE HISTORY OF TOWNSHIP MUSIC」は1939-1981までの南ア音楽を俯瞰した優れたアルバムです。是非、手に取られることをお薦めします。3月にはライス・レコードさんが再発するそうです→こちら




#391, 12th Feb 2008

ROCK YOUR BABY / TOMATOS (1990,JAPAN)




久しく遠出もしてないこともあり、また娘の希望もあって三連休は北海道。一泊目、札幌の夜はBAR BAHIAへ。念願の松竹谷清さんに会え、また楽しくおしゃべりもさせてもらい楽しく夜は更けていきました。
ということで、90年リリース、トマトスのシングル盤からロック・ユア・ベイビーです。George McCraeですね。日本語歌詞によるいなたい、のんびり、ゆったりな和みの一曲。帰福後、久しぶりに聴き、グッときたりほっとしたりです。




#390, 29th Jan 2008

Oplati Oplata / MOUSSU T e lei jovents (2007,FRANCE)




ムースーTと彼の仲間達(MOUSSU T e lei jovents)によるオブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダのカバーです。走り気味のペースでバンジョーが格好よく鳴り響き、ムスーT(タトゥ)のしわ枯れた声。フランス語発音も所謂よく耳にしている、ねとーっとしたものではなく、南仏特有の訛りなのでしょうか?乾いた感じというかロシア語のような猥雑な雰囲気。好きですねぇ。南仏オンガク野郎達バンザーイ!

このアルバムのディスクはdual discといわれる仕様になっており、一枚の盤に片面はCDフォーマットで前半5曲は1st/2ndアルバムからのセレクション、後半は新録5曲収録。もう片面はDVD PALフォーマットで楽しいライヴ映像等が約2時間収められています。日中から夜通しの野外パーティーでのライヴ演奏は本当に楽しそうでした。いいなぁ。

試聴は彼等の公式サイトのディスコグラフィーページで聴くことが出来ます。




#389, 9th Jan 2008

Calypso Be / Young Tiger (1953,TRINIDAD / UK)




晩年はロンドン郊外在住、トリニダッド出身のカリプソ歌手、ヤング・タイガーことジョージ・ブラウンが昨年87歳にて亡くなっていたと、 BBC WORLDラジオ番組のプレイリストにて知りました。彼のカリプソ・ビーバップな歌“カリプソ・ビー”は大好きな曲なので、 この曲で追悼したいと思います。
実はこの曲、当時ディジー・ギレスピーに代表されるビーバップを小難しい、 わけわかんないジャズ音楽だと揶揄した歌でありました。当時の世相を反映するというカリプソらしい歌です。

試聴はLONDON IS THE PLACE FOR ME 2 の一曲目です。

MySpace.com - George Browne a.k.a Young Tiger

'Calypso Be' by George Browne (PRS)
recorded by Young Tiger for Parlophone in 1953

This modern music’s got me confused
To tell you, friends,
I’m quite unenthused
This modern music’s got me confused
To tell you, friends,
I’m quite unenthused
I like Pee Wee Hunt or the great Count Basie
But can’t make head nor tail of this Dizzy Gillespie
With his oo-pah-ba-dah
Be-ah-ba-do-la, beep-bleep
Blee-oo-blee-oo-blee-oo-blee
Jam-jilly-a-bah
Oo-pah-pa-diddle-oom-ah-ah

Dizzy Gillespie is the creator of this new style
In co with Charlie Parker Coleman Hawkins,
Howard McGhee
They all indulge in this monstrosity
They take a major seventh and a flatted ninth
Two ool-ya-koos and a half a pint
Then oo-pah-ba-dah
Be-ah-ba-do-la, bleep-bleep
Blee-oo-blee oo-blee oo-blee
Jam-jilly-a-bah
Oo-pah-pa-diddle-oom-ah-ah

[sax solo by Sam Walker ]

The be boppers you see around
They all converse in a special tongue
Ool-ya-koo and eel-ya-da
One means hello, the other ta ta
They call a man a cat and a girl a chick
And they up to all kind of shady tricks
With their oo-pah-ba-dah
Be-ah-ba-do-la, bleep-bleep
Blee-oo-blee-oo-blee-oo-blee
Jam-jilly-a-bah
Oo-pah-pa-diddle-oom-ah-ah

In conclusion
I must now say
The bebop boys they know how to play
But that music is not for me
So take it back Mr Gillespie
You’d better take back to 52nd St
With your high speed riffs and staccato beats
And your oo-pah-ba-dah
Be-ah-ba-do-la, bleep-bleep
Blee-oo-blee oo-blee oo-blee
Jam-jilly-a-blah
Oo-pah-pa-diddle-oom-ah-ah
Ah-ah

YOUNG TIGER



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